有限会社くすのき舎

.
新着情報 .

わたしたちの初心 校正に何を望みますか? 校正の仕事のご案内 くすのき舎のご案内
わたしたちの初心――校正の仕事とは何か
1.校正は出版をささえる役割

「著者の伝えたいことを読者に役立つように届ける仕事」……これが編集、出版の役割です。
 出版はさまざまな専門職の共同作業で行なわれます。校正が果たす役割とはなんでしょうか。

原稿の正確な再現

校正は、著者のあらわす情報を正確に書物に再現する職業です。
原稿を正しく校正刷りに再現すること、正しく再現されていることを確認すること。
これが校正の基本です。

校正刷りを読んで誤りを指摘し、体裁をととのえる

原稿を忠実に再現したら、誤字や脱字などを指摘します。
また、すでに表記について取り決められていることがらにのっとって、表記のかたを整理します。
たとえば、数字の表記を算用数字にするか漢数字にするか、漢数字なら一七か十七のどちらか、などです。

内容を検討し、疑問を編集者や著者に提出する

さらに、著者のあらわす内容に誤りがないかを検討することがあります。
これは、校閲とよばれる仕事です。
校正者は、校閲を兼務することがあります。
原稿に表記の誤りや内容上の疑問があれば、編集者に伝えます。
内容にかかわる疑問などは、編集者から著者に問い合わせ、解決して、どう訂正するかを決めてもらいます。

これらは、書物を世に出すために欠かせないことです。
校正者は、著者や編集者と読者の間に立って、出版をささえるために、こうした仕事をしているのです。

2.最初の読者として作品に向かう
読者のきびしい目に耐える作品にしたい

わたしたちは本を読んで、役に立つ知識を得たり、かしこくなったり、くつろいだりします。
目的に合った書物を求めて、読者はきびしい目で雑誌や書物を見ています。
この読者の目が、著者や出版社を鍛えていくのです。
読者のきびしい目に耐える作品にしたいという思いで、わたしたちは仕事をしていきたいと思っています。

校正は作品の旅立ちの第一歩

「校正者は最初の読者である」という言葉があります。
著者が世に問おうとしている作品を初めて読む〈他人〉が、編集者であり校正者だからです。
校正者は第三者の目、読者の目を持って作品に意見を言うこともあるのです。
ここが理解しにくいのでは? こういう記述を補っては? ここは矛盾していないですか?
読者の目で作品を鍛えるという、いわば作品の旅立ちの第一歩が〈校正〉である場合もあるかもしれません

作品を世に出す前の最後の機会

著者・編集者にとって、校正は作品を世に出す前に考える最後の機会です。
わたしたち校正者は、原稿を忠実に再現し、表記などに間違いない書物にすることを職業の本分としています。
この本分をまっとうしながら、著者や編集者がもう一度作品について〈考える〉ときに役立つ意見を言う。
そういう良質の〈読者〉を志す。
校正とはそういう職業ではないかと、わたしは思っています。

(有)くすのき舎 校正室 代表世話人 

佐々木光男

このページの先頭へこのページの先頭へ
戻る戻る
HOMEへHOMEへ

Copyright(c)2008 Kusunoki-Sha.All Rights Reserved.