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「著者の伝えたいことを読者に役立つように届ける仕事」……これが編集、出版の役割です。
出版はさまざまな専門職の共同作業で行なわれます。校正が果たす役割とはなんでしょうか。
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校正は、著者のあらわす情報を正確に書物に再現する職業です。
原稿を正しく校正刷りに再現すること、正しく再現されていることを確認すること。
これが校正の基本です。
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原稿を忠実に再現したら、誤字や脱字などを指摘します。
また、すでに表記について取り決められていることがらにのっとって、表記のかたを整理します。
たとえば、数字の表記を算用数字にするか漢数字にするか、漢数字なら一七か十七のどちらか、などです。
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さらに、著者のあらわす内容に誤りがないかを検討することがあります。
これは、校閲とよばれる仕事です。
校正者は、校閲を兼務することがあります。
原稿に表記の誤りや内容上の疑問があれば、編集者に伝えます。
内容にかかわる疑問などは、編集者から著者に問い合わせ、解決して、どう訂正するかを決めてもらいます。
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これらは、書物を世に出すために欠かせないことです。
校正者は、著者や編集者と読者の間に立って、出版をささえるために、こうした仕事をしているのです。
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わたしたちは本を読んで、役に立つ知識を得たり、かしこくなったり、くつろいだりします。
目的に合った書物を求めて、読者はきびしい目で雑誌や書物を見ています。
この読者の目が、著者や出版社を鍛えていくのです。
読者のきびしい目に耐える作品にしたいという思いで、わたしたちは仕事をしていきたいと思っています。
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「校正者は最初の読者である」という言葉があります。
著者が世に問おうとしている作品を初めて読む〈他人〉が、編集者であり校正者だからです。
校正者は第三者の目、読者の目を持って作品に意見を言うこともあるのです。
ここが理解しにくいのでは? こういう記述を補っては? ここは矛盾していないですか?
読者の目で作品を鍛えるという、いわば作品の旅立ちの第一歩が〈校正〉である場合もあるかもしれません。
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著者・編集者にとって、校正は作品を世に出す前に考える最後の機会です。
わたしたち校正者は、原稿を忠実に再現し、表記などに間違いない書物にすることを職業の本分としています。
この本分をまっとうしながら、著者や編集者がもう一度作品について〈考える〉ときに役立つ意見を言う。
そういう良質の〈読者〉を志す。
校正とはそういう職業ではないかと、わたしは思っています。
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(有)くすのき舎 校正室 代表世話人 .
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佐々木光男
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